LCからLC475まで

LCシリーズ(LC, LCII, LCIII, LC475)は、小さなピザボックスタイプです。

PM6100をLLサイズとするなら、これらはSサイズでしょう。

PM6100の改造に飽きてきた頃、修士課程の時の助手の先生からLC475/25Mhzをフルセットで2万円(本体 [20MB/160MB] 、モニタ、キーボード、マウス、ケーブル、LANカード)で購入した。でもこれ実は、LCIIIのアップグレード品であり、LC475の丸みのかかった筐体よりも私好みですね。

その後、博士課程一年の時にお世話になった先生からLC475/25Mhz(本体 [20MB/160MB] 、モニタ、キーボード、マウス、ケーブル)を1万円で購入。これは、LC475の筐体なので、新たにLCIIIを中古で購入し、筐体を交換。

LCシリーズの改造の詳細

LCIII(または、LC、LCII)の68040化

LCからLCIIIをまだまだ現役(!?)で使うには、最低限68040を積んだLC475のロジックボードアップグレードを行う必要がある。基本的に同じ筐体のため、ロジックボードの交換は楽ちんです。ただ、FDDは、LC475のものと異なるので、LC475のトップカバーを使いたい人は、別途シャッター付きのFDDを入手する必要があります。(でも、私としては、LC475の筐体はどっちかというと好きではないですね)

あと、電源も、LCとLCIIは知らないがLCIIIよりもLC475は強化されているものがあります。PPCカードを刺すときには、電源も強化タイプの電源を入手した方がいいです。実際、改造していくと電源が足りなくなり不安定になることがあります。

さらに、LC475は68LC040/25Mhzというコプロ無しCPUを使用しておりますが、ここでQuadraマシンに使われている68040のCPUに交換するとコプロ内蔵になるため表計算とかが早くなります。25Mhz版のCPUでも冷却FANをつければ40Mhz overで問題なく稼働します。

sonnetから発売しているQuadDoblerと呼ばれるアップグレードカード(Centirs&Quadra用)で、25Mhzの68040/25MhzのCPUを50Mhzで稼働させてます。定格の倍で稼働させているのですから凄いことです。冷却はペルチェ素子を利用しています。

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LC475のクロックアップ

25Mhzから33Mhzは、有名な改造ですので、今更、説明する必要もないでしょう。私は42Mhzまでクロックアップに成功しましたが、シリアルポートが使えなくなるので、37.5Mhzに戻しています。

LAN経由でプリンタを利用するのでしたら良いのですが、今はLC475をLaserWriterSelect300用のプリントサーバーマシンにしているので、シリアルポートが使えないのは致命的なんです。

クロックアップを行うとsystemのインストールができません。別途ノーマルLC475にインストールしてそのHDDを利用するか、I wish were...を利用するしかありません。裏技的には、別のMACにすべてのmacintosh 用のsystemをインストールしたHDDを利用するという手もあります。

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VRAMの増設で32000色表示

LC475は、ノーマルだとVRAMを256MBx2で512MBであり、640x480で256色表示しかできません。これでは、イラストなどはいいが、写真やムービーは非常に醜い表示になってしまいます。そこで、512MBx2に交換することで、32000色表示を可能にできます。

やっぱり、256色よりは、32000色の方がいろいろと便利であるし、クロックアップと合わせることで、さらに使える040マシンとなります。

確か、LCIIIPDS用のフルカラービデオカードが今は亡きInterwareから発売されてました。これを使うとフルカラー表示も可能だったと思うのですが、LCIIIPDSをビデオカードで占有してしまうと、LANカードが使えません。したがって、昨今のLAN使用を考えるとVRAMの増設による発色数を増やすのが妥当でしょう。

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LANカードとPowerPCカードの共用法

LC475にLANカードを差し、インターネットにつなぐことで、ネットサーフィンもメールもできるようになった。しかし、やはり、実験台のそばにある(当時大学院生の頃の話です)と、別の用途(例えば、データ解析など)にも使えたほうが便利です。

となると、68040/33Mhzでも、42Mhzでも心もとない。といっても42Mhzなら68k最速のQuadra840AVをも凌駕しているのですが。

PostPet(データ解析でないが...。)などでは、文字打ちでもたつく。文字を打っても反応が遅い。

となれば、PowerPC化である。ロジックボードごと交換できればいいのだが、LC筐体のPPCは存在していないので、PPCカードを用いることになる。運良く個人売買で、Daystar製のPowerCard601/100をGET(¥50000)できたので、これを差すことにした。Appleから出しているPPCカードは、DaysterのOEM品で、バスクロックの2倍で動くため、ノーマルなら50Mhzで、33Mhzなら66Mhz、40Mhzなら80Mhzで動きます。(80Mhz稼働は稀らしいですが)。購入した100Mhzのカードはバスクロックの3倍で稼働します。でも40Mhzにしても定格overで120Mhzでは動かないようです。無難な33Mhzにクロックアップしておくことで、100Mhzになるわけです。100Mhzといえば、当時最速のPM8100/100AVと同じですよ。仰天ベンチマークをたたき出してました。

で、PPCカードの導入。めちゃ速い!の一言ですね。このカード256kのセカンドキャッシュがついていたので、さらラッキー!。PowerBook5300cs/PPC603e 100Mhzでセカンドキャッシュの必要性をいやというほど体感していたので、その速度の違いにもう涙ものですよ。

systemやアプリを68k用をPPCで使うとエミュレーションになるので遅くなりますが、PPCアップグレードをインストール時に視野に入れていたので、SYSTEMもアプリもFATでインストールしてあったから、使用にも問題なく使えました。ちなみにLC475だと電源容量の問題でPPCと68Kを切り替えて使うことを推奨していないようです。

すべてが、順調に思われますが、PowerPC-Cardを差すと大きな問題が生じます。それは、LANカードがさせないということ。しかし、LC-PDSアダプタがふさがっているわけではないので、延長ケーブルをつくれば、なんとか使えそうである。

そこで、作ってみました。

96pin x 2=192pin分もよくもまあ、ハンダ付けしたものである。われながらちょっと感動しました。しかし、この延長ケーブル、LAN接続がうまくいくときもあれば、そうでないときもある。どうもどこか接触不良でもしているのだろう。何度も、接触不良のチェックしても、イタチごっこになってしまって、結局一ヶ所ピンが折れてしまった。もう、使い物にならない。それに、もう作る気がしない。

次に、LC-PDSアダプタなる存在を知り、それを買った。ところが、このアダプタが、3ヶあると筐体に穴を開ける面積が少なくてすむのに、2ヶしか無かったので、(後々、これでよかったのだが)2ヶでLC-PDSのゲタを作ることにしました。

机の引出しにLCIIIを入れるのであまりゲタで上の方に延ばすわけもいかず、2つのコネクタを間にはさみ、筐体をCUTすることにしました。

何故にLANカードとPPCカードを共有させたいのか?

LANカードは、LCIIIを大学で使うための必需品です。例えば、プリンタの出力やCD-Driveを使いたいとき、MOを使いたいとき、共同機器のコンピュータへFTPするとき、さらにPM6100も大学に置いてあるため、両方でファイルをシンクロしなくてはいけない。そのためLANカードはPPCカードよりも必需品である。

大学で使っている場合、セレクタで共有するコンピュータが学部棟内マックが見えるとなるとやはり自慢をしたいもので[PowerLCIII/100]というのが表示されたい(笑)。

そういうこともあり、PPCカードもぜひLCIIIで使いたいと思うのは、当然?

実際、LCIIIPDSスロットは、PPCカードで邪魔されているわけではない。そこで、PDSスロットのゲタになるものを使えば、問題なく使えるのですから、使いたいのです。

上図は、ゲタでLCIIIPDSを延長しているところを撮影

下図は、PPCカードとLANカードを共用しているところを斜め上から撮影

始めは、うまく行ったように思えたのだが、電源が弱い方(+5Vが3.75A)であった。そのためか、すぐにハングアップしてしまうことが多かったので、強化電源と交換することにした。PPCカード使うとき、特にLANカードと共用するときには、電源は強化型を使用するべきである。(電源には以下の種類があるようです)
製造 ASTEC or TDK DYNA COMP INC. or ASTEC
+5V 3.75A 4.75A
-5V 0.075A 0.075A
+12V 0.78A 1.0A
INPUT 100-120V~1A 100-120V~1A
Apple Part Number 614-0003 614-0028
今回使用したカードはプレミアものなのだが、LCIIIがPM8100/100並に動作するのだからウハウハのはず。マニアのみにしかわからない世界かもしれませんが。

私の周りの人間は、ほとんど感動してくれないのが悲しいですね。妻にいたっては「で?」だそうだ。(T_T)

使用はじめて、一ヶ月ぐらいで何とPPCカードが昇天した!(T_T)これには、びっくりした。

でもこのピザボックスはやはりPowerLCIII/100でいて欲しいため、修理に出したが、日本の代理店が無くなったとかで返されてきた。あまりのショックにしばらく呆気に取られていた。

しかし、そうもいってられずInternetでDaystarと検索したらなんと!修理を行っている会社があった。これ幸いと早速、修理にだした。でも送り先はUSAである。ドキドキしながらも一ヶ月ぐらいで修理されて帰ってきた。万歳!

PowerLCIII/100復活!!!!

その後は、引き出しはやめてモニタの横に縦置きして愛用していました。

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その後の余生・・・・。

現在LC475は、LC筐体に入れ直して、LANカードのみを使用し、LocalBridgeというコンパネを入れ、LocalTalkとEtherTalkをブリッジすることで家庭内LANにおいてApple Laser Writer Select 300用のプリンタサーバーとして余生を送ってます。

PPCカードは、カラクラ2の改造により、PowerMystic/100Mhzとして、悲しくもオブジェとなってます。(でも完全動作品です)